No003
藤女子大を卒業後、フェリス女学院大学大学院人文科学研究科で学び、2006年から立命館慶祥高校に勤めています。担当科目は古典と国語表現で、今年度は2学年のクラス担任です。責任の重さはひとしおですが、生徒とより密接にかかわる中で、ささいなことにも幸せを感じられ、そこにやりがいを見いだしています。
高校生は、古典に対し、「難しい」「わからない」といったイメージを抱きがちですが、古典は、学ぶほどに面白みが増すものだと思います。授業では、古典の面白さを伝えたいと思い、その手がかりとなるものを探しています。例えば、最近のベストセラーにも『源氏物語』の比喩が出てくることを紹介するなど、親近感がわくように心がけています。
わたしは大学2年生のときに平安文学のゼミに所属して以来、『源氏物語』を研究してきましたが、源氏との出会いは”たまたま”でした。2年生から参加できるゼミは限られており、その中から選んだのが、たまたま平安文学のゼミだったというだけです。しかも当時のわたしは、光源氏の好色ぶりが嫌で、物語に抵抗感をもっていました。しかし、ゼミの先輩に光源氏と女君の関係について質問したところ、「源氏物語は女君の話」とのお応えをいただき、それを機に物語の見方が変わり、内容に興味を持つようになりました。卒論は『源氏物語』における結婚の位置づけについて、修士論文はさらに視野を広げ『源氏物語』における人間関係の力学についてまとめました。源氏の時代と現代とでは、生活は大きく異なりますが、女君が男君から逃れようとして自立の道を選んだり、自立して歩き出すことができたけれども寂しい気持ちを抱えていたりと、人間の気持ちは昔も今も変わっていない。そう思います。
大学院に進み、『源氏物語』の研究を続ける中で、それなりに大変なこともありましたが、いつでも藤での4年間の思い出や経験が支えてくれました。藤では時間がゆっくりと流れている気がします。そんな雰囲気があの校舎にはありました。ですから焦ることなく自分のペースで考え、ゼミ活動、卒論、1ヶ月間の中国旅行、アルバイトなど、さまざまなことを経験することができました。失敗しても再挑戦の場が与えられるのが学生時代です。あなたもプロセスを大切にして、結果を急がず、さまざまなことを積極的に経験してみてください。






























